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第63話

「美味かった」 注がれたカレーを全て平らげた碧 「そう言って頂けて嬉しいです」 「ならまた、何か作ってくれ 他のも食べたい」 「はい!!」 希一の新たな一面が見れた それに彼の手料理も食べられて次の約束も出来たし 以前より近づけた気がする 今はそれで十分だ ゆっくりでいい、希一が意識してくれるまで…… 「なぁ希一」 「はい」 「今度お前と何処か行きたい 一緒に出掛けてくれ」 「勿論です!!是非」 少しずつ…… こいつの事を知っていけばいい 希一の部屋を出た碧と雫 これからまた生徒会の仕事をしなければならない 「碧様にしては上出来じゃないですか? 相手を知って相手の望むものを考える 今まで怠ってきたことをやり始めた いい傾向ですよ」 「……なんだろうな 上から目線のお前に言われても嬉しくないんだが?」 「そりゃ図星だからでしょう」 「いや、そう言う問題じゃない お前だからムカつくんだ!!」 「はははっ、お褒めいただきありがとうございます」 ムカつくとか腹立つはドSの雫には賞賛の言葉だ

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