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第114話
流石金持ちの多いこの学校。
イベントもかなり大掛かりなもの。
それに生徒の家族も高級車に乗ってくる者が多く、壮観なものだ。
希一も一応両親を呼んだが、母の体調が良くないらしく今回は諦めた。
まぁ体育祭は親も来ないケースも多いらしいので、別に気にすることではないが。
しかしその代わり学園祭はもっと凄いらしい。
それはまた後程話すことになると思う。
そして開会式が始まり希一は馬に乗って、入場の行進の先導を行う。
一番慣れている馬のアサギリだったためスムーズに最後までやれた。
その後希一は徒競走への出場。
「頑張れ希一~」
陽介の声援の元走った。
が、結果は4位。
正直運動はそんなに得意ではない。
「全然ダメだ。
陽介、頑張ってね」
「おう」
陽介のリレーと碧の借り物競争は後半。
その前にまずは昼食だ。
陽介と共に食堂に移動する。
この学校の体育祭のお昼は希望する人はシェフが作ってくれる。
まぁほとんどの人がここで食べるようだが。
そして生徒会長である碧は色々と忙しく、生徒会室で作業をしながら昼食を取る。
「不機嫌ですね」
「ああ?当たり前だろ!!
二学期始まって忙しいから希一に会えないし。
こんなどうでもいいイベントの為に時間を費やしてるなんて不愉快もいいところだ」
愚痴をこれでもかと言うほど雫に溢す碧。
相当ストレスが溜まっているようだ。
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