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第127話
そこに現れたメイド服姿の碧。
まさかの姿に希一と陽介は衝撃を受けた。
そして女の格好をさせられあまつさえそれを希一に見られた碧は屈辱的だった。
流石に女装なんてプライドがズタズタだ。
生徒会の仕事で手一杯だった為クラスの出し物は任せっきりにしていたら、いつの間にか碧用のメイド服が用意されていて、雫の合意で無理矢理着せられてしまった 。
するとそれを聞きつけた人々が次から次へやって来るではないか。
碧は皆からかいに来たと思っているが実際は違う。
この中性的な容姿、天使のようだと言われる見た目が女装をしても違和感がない。
寧ろ美しすぎて拝む者までいるくらいだ。
雫によって隠れていた碧が引きずり出され希一の元へと連行されてきた。
「希一、見ないでくてれ……
こんな格好………」
恥ずかしそうに顔を真っ赤にし顔を背ける。
「すみません碧さん
勝手に来てしまって………」
「いや………」
「でも、こう言ったら怒ってしまうでしょうけど、とても綺麗です」
「え?」
希一の綺麗という言葉にずっと顔を背けていた碧が今日やっとまともに希一の目を見た。
「碧さん元々中性的な美しさがあるので全然変じゃ無いし、寧ろ綺麗で見惚れてしまいました」
「…………っ!!
そ、そうか…………希一がそう言うのなら悪くは、ない…か…………」
あれだけ嫌だと言っていたメイド服も希一が綺麗だと言った途端考えが変わる。
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