俺の部署は営業部。 半分以上が男性で、女性はかなり少ない上に、オバ様達ばかりだった。 うっ… 出会いなさそう… 大学の時に童貞を捨て損ねた俺は、社会人になったら絶対に彼女を作る!!と意気込んでいた。 社内恋愛なんかしちゃったりして、職場結婚とか？ 色々な妄想を抱いていたにも関わらず、蓋を開けてみればこれだよ… 部長に部署を案内されながらそんな不埒な考えばかりが浮かび、全く話を聞いていなかった。 『山崎君？』 『あっ!!はっ、はい!!』 やっべぇと思いながら、話を聞く。 『えー、君の直属の先輩になる天野君と小宮君だ。』 えっ!? その二人を見て、俺は言葉を失った。 『天野です。よろしく。』 『小宮です。よろしく。』 『よ、よろしくお願いします。』 小宮さんっていうのか… まさかの朝の男性が直属の先輩… もう運命としか言いようがないだろう。 でも俺、こんなに喜んでなんなの？ なんだろう？この気持ち。