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20 入社一年目12月。

帰りの新幹線はしっかりと隣同士で心の中でガッツポーズをした。 間に邪魔するオバさんもいなくて、色々な話ができたはず… なのに…俺のバカ。 どこからかわからないけど、いつの間にか寝てしまっていたようで、小宮さんに起こされた。 『山崎、起きろ。着いたぞ。』 『あっ…えっ…えぇっ!!』 『ヨダレ垂れてる。』 そう言いながら小宮さんが笑っていて、慌てて口元を拭う。 ヨダレも恥ずかしいけど、なんで寝てしまったんだ俺は!! 自分を呪いたくなる。 せっかくの小宮さんとのプライベートな時間が… いっぱい話すチャンスあったのに、俺のアホ、ボケ… 新幹線を降りながら色々考えていると小宮さんが言う。 『近々、飲みに行こう。』 『ふぇ?』 驚きのあまり、思わず変な返事をしてしまった。 『ふぇってなんだよ。嫌か?』 そう言って小宮さんが笑っている。 嫌なわけないじゃん!!! 『行きます!!!喜んで!!!』 すごく気合の入った俺の返事に小宮さんが苦笑している。 『よかった。じゃぁまた声かけるな。気をつけて帰れよ。お先。』 小宮さんはそう言って帰って行った。 俺の心臓はドキドキと鳴り響いて、とどまることを知らなかった。

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