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25 入社一年目2月。
ジュル
『うわっ!!ヨダレ!!』
焦って飛び起きた俺は、会社のデスクで眠ってしまっていたことに気付く。
小宮さん!!!
焦って小宮さんのデスクを見ると綺麗に片付けられていた。
その時俺の背中からハラリと落ちたコート。
誰かかけてくれた?
不思議に思いながら目の前を見ると、少しぬるくなった缶コーヒーとメモ。
《あんまり気張んなよ。お疲れ。》
小宮さんの字だ…
自分の名前を書いていないところがまた恩着せがましくなくてスマートだ。
俺はぬるくなった缶コーヒーを抱きしめながら考える。
こんなに優しいのは俺が後輩だからかな…
それとも少しは期待していいのかな…
考え出すと止まらなくて、仕事も全く手に付かず会社を後にしたのだった。
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