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26 入社二年目4月。
俺も先輩になりました。
人事異動もさほど影響はなく、新人が5名入ってきただけだった。
ただ、俺と佐藤を除く同期は全て辞めて行った。
ノルマに耐えられなくなったのだ。
まぁ、年度の途中で会社に来なくなったやつがほとんどだったから新年度だからってバタつかなくて済むのだけど…
『山崎!!』
『はい!!』
部長に呼ばれ駆け寄る。
『スピーチお疲れ。かっこよかったぞ。』
『あ、ありがとうございます。』
『でな、お前にも新人をつける。』
『えっ!?俺まだ2年目なのにですか?』
『もう2年目だろ?お前には任せられると思ったから頼むんだよ。』
また上手いこと乗せられたな〜
そう思うけど、部長に褒められ乗せられるのは嫌いじゃない。
『じゃぁ今日の昼終わり、会議室に来てくれ。新人を紹介する。』
『わかりました。』
会釈をして、自分の席に戻る。
俺、新人なんて担当して大丈夫かな?
そればかりが頭の中を回る。
『お前新人持つの?』
昼飯を食いながら佐藤が聞いてきた。
『そうなんだよ…なんでお前じゃねぇの?』
『俺?断った。』
『はぁ!?断った!?』
佐藤が口をモグモグさせながら頷く。
『断れんの!?』
『今からはもう無理だろ。俺は、お前の方が適任だって推しといた。』
『なっ!!だから俺…』
『悪いな。』
コイツには何度もこんな感じでやられてはいるが、いつも何故か怒れない。
そして憎めなくて、許してしまう。
キャラというやつだろうか…
『まぁ、俺もサポートするからさ!!頑張れ、先輩!!』
『あっ…なんかその響きいいな…もう一回言って!!』
『よっ!!先輩!!』
『いい!!!』
こんな感じで楽しい昼食タイムは過ぎ、俺は会議室へと向かった。
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