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41 入社二年目1月。

これはとんでもないことになったぞ。 成り行きだったとはいえ、同じ部屋って…それもシングル… 狭い。そして何をするのにも近い。 今は小宮さんが先にシャワーを浴びているのだが、俺のドキドキは止まらない。 このシチュエーション、童貞の俺にはかなり厳しい。 彼とホテルにきて、待ってる女の子ってこんな気分なのかな… いや、俺たちは彼氏と彼女でもないけれど…。 色々考えていると風呂場でガチャリと音がした。 『お先。』 『い…いえ…』 恐る恐る顔を上げる。 そこには頭をタオルで拭きながら歩いてくる小宮さんが… しかも下はバスタオル一枚で上半身裸… ま、眩しい。 そのバスタオルの下は…どうなっているのですか? 見事な肉体美を見せられて、俺の心臓は爆発しそうだ。 『あれ?メガネ…』 タオルの隙間からいつもの黒ぶちメガネが見えなくて声に出してしまった。 『あぁ、さすがに風呂は外すよ。』 そう言って笑う小宮さんを見る。 やべ。鼻血出そう。 メガネ外した顔初めて見た… メガネをかけているときとはまた違うかっこよさで、俺はもう見惚れるしかなかった。 『ん?俺、なんか変?』 『あっ…あっ!!メガネ外しても見えるのかなぁ?って!!』 見惚れていたことがバレたと思い、言い訳のために必死に探した質問をする。 『見えるよ。そんなに度キツくないし。』 『あっ…なるほど。』 言い訳のつもりで聞いた質問の答えでさえも、頭の中にスゥーっと入ってきて、俺の中の小宮さんの引き出しの中に入っていく。 この人の情報は、ちょっとしたことでも零したくない。 『風呂行く?』 『あっ!!行きます行きます!!』 俺は慌てて立ち上がると風呂場へ向かった。 マズイ… あんなもの見せられてどうしろというのか… ドキドキと鳴り止まない心臓を押さえながら頭からシャワーを浴びる。 なんだか念入りに体を洗ってみたりして… って、童貞のクセに何を期待してるんだ。 小宮さんはなんとも思っていないのか、普通だったな… 少し寂しい気もした。 ドキドキしてるのは自分だけで…片思いってこんなに苦しいものなのだと知った。 でもやっぱり俺には気持ちを伝える勇気はなくて… もう少し先輩後輩の仲でいたいと思った。

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