『先輩!!』 『おう城田。どうした？』 『金曜日の新年会の後、大丈夫でしたか？先輩かなり酔ってたのに片付けのために残ってたみたいだし…僕、本当は片付け手伝おうと思ってたのに部長に引っ張られちゃって。』 『ん…大丈夫だった。』 『先輩二次会も来なかったし…それに…』 『それに？』 『なぜか小宮さんもいなかったんですよね。もしかして先輩の片付け手伝ってました？』 『あっ…と、うん。手伝ってくれた。』 なんでこんなにグイグイくるんだ？ あんまり突っ込んでこられると俺の気持ちがバレてしまいそうでドキドキする。 『ふぅ〜ん。先輩、小宮さんとなんかありました？』 『えっ!?あっ…なんもねぇよ!!』 『そうですか…』 意味深な顔で返事をする城田が怖い。 なんだよコイツ… 俺が小宮さんのこと好きだってバレてんのか？ 怖ぇ〜。 『休憩終わり!!俺アポあるから行くわ!!』 そう言って逃げるように会社を飛び出して来てしまった。 絶対怪しんでるよな… もしかしてやっぱりアイツも小宮さんのこと好きなのか？ ってことは、やっぱりクリスマスの研修のときになんかあった？ 考え出すと止まらなくて、俺の口からは溜息しか出てこない。 このネガティブ思考なんとかしなきゃ… そう思うけど、恋をするとはこういうことなのかと実感したのだった。