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64 入社三年目6月。

『お先です。』 風呂を出て部屋に行くと小宮さんはテレビを見ていた。 『俺も入ってくるわ。適当に座ってテレビでも見てて!!酒も冷蔵庫に入ってるし自由にして。』 『はい…』 小宮さんが部屋を出て行き、俺はハァ…と溜息をついた。 肩の力が抜けて脱力する。 好きな人といるってこんなに緊張したっけ? 今までの恋愛を思い出しながら考える。 なんだか今まで経験したことがないような緊張感に包まれていて…いつもドキドキしているような…。 小宮さんのことが本当に好きなのだと実感させられた。 それにしても綺麗な部屋だな… 俺も一人暮らしだが、洗濯物やら雑誌やら色んな物が散乱していて急に人を呼べる状態ではない。 やっぱりこの人は完璧なのだと感心した。 ベッドにもたれて床に座りながらテレビのチャンネルを変える。 なんにもおもしろいのしてないな… そう思いながらニュース番組で手を止めた。

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