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87 入社三年目11月。

『ん…』 薄っすらと目を開けると目の前には小宮さんがいた。 なんだか気持ちいいと思っていたのは小宮さんが髪を撫でていてくれたからなのか… 呑気なことを考えていたが、眠気が覚めるのと同時にさっきまでしていた行為を思い出し、一気に顔が熱くなる。 『うわ!!!』 『うわってなんだよ。』 少し驚いた小宮さんが笑っている。 『いや、夢じゃなかったんだなって…』 『現実だよ。』 ニッコリと優しく言われなんだかホッとした。 恥ずかしいけど、夢じゃないなんて嬉しすぎる。 『なんか飲む?』 『は…痛ッ!!』 そう聞かれ、咄嗟に返事をして起き上がろうとすると腰に激痛が走った。 『大丈夫か!?』 慌てた小宮さんが腰をさすってくれた。 『だ…大丈夫です…』 全然大丈夫じゃない腰の痛みになんとか耐えながらベッドの淵に座る。 『すまん。やりすぎたな…』 申し訳なさそうに小宮さんが謝る。 すごく恥ずかしいと思ったけど、これだけは言っとこうかな…と口を開く。 『いえ…すごく気持ちよかったんで…』 するといきなり抱きしめられた。 『山崎…本当好きだ。』 『俺もです…』 なんだか恥ずかしくてムズムズするけど、幸せだ。 この幸せがずっと続けばいいな…なんて。 俺女子だなー。 でもこの際もうどっちでもいいやなんて思ったりして…

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