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88 入社三年目12月。

めでたく童貞… いや、処女を卒業いたしました。 あれから小宮さんとは体の関係を持ったからなのかもっともっと仲良くなり、ラブラブ継続中です。 『山崎!!!』 『はい!!』 部長に呼ばれ駆け寄る。 この時期の部長からの呼び出しと言えば一つしかない…なんて心配をしながら話を待つ。 『お前彼女はできたのか?』 やっぱり来た。 『できてませんけど…』 『よし。じゃぁ今年もクリスマスに研修よろしく。』 『えっ!?でも今年は城田が付き添いで行くんじゃ?』 『そうなんだが、城田にはちょっと他に参加して欲しい研修があるんだよ。』 『はい…』 この会社、どんだけクリスマスに研修ぶっ込んでくんだよ… 絶対上にクリスマス恨んでる人がいるんだな…と勝手に解釈する。 『じゃぁ頼むな。』 『はい。』 渋々席に着き、小宮さんを見るとこちらを見ながら携帯を指さしていた。 携帯?と思いなから見るとメールが一通。 《俺のことは気にしなくていいから。研修頑張ってこいよ。》 んんー。なんか泣きそう。 小宮さんが優しすぎていい彼氏持ったな…とノロケたくなる。 俺は小宮さんを見て「うん」と大きく頷いた。 『どんまい山崎。』 『ありがとうございます。』 天野さんに慰められながら酒を飲む。 今日は前から約束していた《報告会》という名の尋問だ。 『で、どうだ?ヤったか?クリスマスにその予定だったのなら残念だったな…』 『いや、ヤりましたよ…』 ボソリと呟くと天野さんがダンッ!!と勢いよくグラスをテーブルに置く。 『おお!!!お前も遂に童貞卒業か!!!』 『いや、まだ童貞ですよ。』 『ん?あっ…やっぱり…』 『はい。俺は処女を卒業しました…』 『マジかよ!?正直どんな感じ?』 『どんな感じって…痛い?』 『やっぱ痛いのか!!考えただけでも尻痛くなってきた。』 『でも…なんかいいですよ…繋がってるって感じで…』 『うわ…マジモードじゃん…。でもよかったな!!』 そう言って頭をわしゃわしゃしてくれた。 こういう話も天野さんだからできるのかな?と嬉しくなった。

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