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105 入社四年目4月。

なんなんだこれは。 この状況…早く抜け出したいんですけど…。 右には小宮さん、左には西野さん。 主役だから上座にいるはずの2人になぜだか挟まれて身動きが取れないでいる。 今日は歓迎会と送別会が合同で開かれていて、お決まりの通り開始10分で席はバラバラ。 俺は幹事でもないし、一人でのほほんと…そう思っていたのになぜこの状況? 『あっ…あの…』 『『なに?』』 『お前、山崎は俺に声かけたんだよ。』 『はぁ?てめぇにじゃねぇし。俺だよな?』 『ちょっ…ちょっと…』 これ修羅場っていうのかな…? 早く帰りたい。 あの日、小宮さんが俺のことが心配で大阪から東京まで来てくれた。 西野さんに送ってもらったからこんなことになったわけで… 西野さんには俺がタイプだなんてわけのわからないこと言われるし、それに動揺して飲みすぎるしで散々だった。 おまけに小宮さんに誤解されるしで… でもなんか可愛い小宮さん見れてよかった…なんて。 俺はアホか。 全然よくないし。 この2人最初からあまり仲良くなかったのかな? チラチラと2人の顔を覗き見るが、お互い全く目を合わそうとしない。 はぁ…なんだよ。 『ギョッ!!!』 あまりにも驚いて心の声が出てしまった。 なんだか視線を感じ、その先を見ると少し赤い顔をした城田。 マズイ… あいつまた酔ってる? ズカズカとこちらに歩いて来るなりテーブルを挟んで俺の胸ぐらを掴む。 『えっ!?うわ!!んー!!!』 『あー!!!また城田が山崎にチューしてる!!!』 酔っ払いの天野さんが叫べば全員がコチラを見る。 『城田、そんなに山崎好きなら付き合っちゃえよー!!!』 とんでもないヤジが飛び交う。 問題の2人はというと… 殺意いっぱい…という感じの目で城田を睨んでいた。 もう本当帰りたいんですけど…。

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