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137 入社四年目3月。

『ただいま…』 結局3次会まで行って盛大に隼人をお祝いしてきた。 手には引出物とブーケ。 帰りに式場の人がリボンを結び直して俺に渡してくれた。 男性がもらってもいいものなのか?と聞くと、笑顔で「もちろん!! 」と答えてくれた。 そして「お幸せに。」そう言ってくれたのだ。 「ひっくり返して吊るしておくと綺麗なドライフラワーになりますよ。」 と教えてもらったので明日朝からでも吊るそうかな… 寝室にそっと入ると小宮さんが寝ていた。 起こさないようにスーツを脱ぎ、クローゼットのハンガーにかけると部屋を出る。 シャワーを浴びて、再度寝室に向かった。 スヤスヤと眠る小宮さん。 今こうやって寝顔を見れているだけでも幸せだよな…。 なのに結婚したいなんてわがままかな? サラリと小宮さんの髪に触れる。 愛おしくて愛おしくてたまらない。 こんなに人を好きになったのは初めてだ。 それが男性だなんて… いや、今更そんなことは関係ない。 きっと小宮さんだからここまで好きになったのだと思う。 チュッと小宮さんのおでこにキスをして、俺も眠りについたのだった。

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