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――恥ずかしい。
そりゃ、絃さんとはこれまでも数え切れないほどセックスをしているし、こういう反応も生理現象のひとつだっていうことは理解している。
でも、今はその時じゃない。だって絃さん、すごく機嫌が悪そうなんだもん。勃ち上がっている俺の息子をどうにか隠したくて太腿を擦り合わせれば、骨張った大きな手がお尻に移動した。
「どんなに突っ込んだって、本当は後ろが疼いてるんだろう?」
絃さんを見上げれば、目の奥が光っている。
ドクン!
絃さんの表情が男の色香を放っている。もの凄く綺麗だ。
こういう時でも格好いいと思ってしまうのは絃さんに惚れているから。
声も出せずに見惚れていると――ツプン、と指が俺の尻孔に挿し込まれた。
「やっ、待っ!」
「待つのは嫌いだし待てねぇし……」
……あうう。やっぱり絃さんは俺様だ。そういう押しの強いところも好きだけどさ。
なんて思っている間にも、俺の尻孔を解されていく。
肉壁の中にある、俺が感じる部分を知っている絃さんが執拗に擦ってくるからたまらない。おかげで勃ち上がっている俺の息子からは先走りの液を垂れ流し、太腿を伝って尻孔を潤す。
骨張った指が動くたびにヌチャヌチャと水音が聞こえてくる。
聴覚さえも絃さんに支配される。
「っ、あっ!!」
「厭らしいな、先走りで濡れてる。そんなに俺が欲しいか?」
「絃さ……」
正直にコクンと素直に頷けば、解していた孔から指が引き抜かれた。
「良い子だ」
頭を撫でてくれる。その手付きでさえも感じてしまう。
「っふ、う……」
ぶるりと身体が震えた。
「可愛いよ、流星」
俺を見下ろす熱っぽい視線。
絃さんの太い肉棒に貫かれる。
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