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第2話 年上彼女の秘密 。
side:流星
俺の名前は和歌 流星 。
大学二年の俺には釣り合いが取れないほど、大人な彼女がいる。
彼女の名前は雪見 絃 さん。長い睫毛と二重の目が印象的な人だ。彼女はきっと、清楚で可憐な服装が好きなんだと思う。レースのついたワンピースとか、ロングスカートをいつも身に纏っている。
絃さんは女性にしては身長が高い方で、モデルみたいなすらっとした体型をしている。すごく綺麗で、女性にも男性にも振り向かれるし、一緒に喫茶店に入った時だって、俺が前に座っているのにもかかわらず、いつも男が言い寄ってくる。
まあ、たしかに。小説家っていう立派な仕事をしている絃さんにとって、まだ自立していない俺って子供だし、相手にされないかもしれない。
だけどさあ、俺って、そんなに男として魅力ないのかなあ。
絃さんの傍にいたくて、他の男に取られたくなくて、絃さんに告白したのは、出会ってから約二ヶ月後のこと。
付き合って半年が過ぎようとしているのにもかかわらず、身体の関係は愚か、キスだってさせてもらえない。お預け状態だ。
もしかしなくても、俺は絃さんに遊ばれているだけなのかもしれない。
そうだよね、美人で大人な人だもん。他にもっと格好いい男くらいいるよね。
俺なんかと一緒にいられるような女性 じゃない。
そんなことはわかっている。だけど、やっぱり別れたくないよ。
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