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 一度嵌ってしまったこの恋からは抜け出せる術がない。  こればっかりはどうしようもない。  惚れた弱みだと思うんだ。 「俺は流星にしか興味ないよ。そうだな、流星は格好いいというよりも、むしろ可愛い系かな」 「全然嬉しくないっ!」  可愛いは誉め言葉じゃないし!!  なんかイラつくんですけど!  俺はぷっくりと頬を膨らませ抗議する。 「同性の俺を受け入れてくれたのは流星だ。そうだろう?」 「でも!! でも。絃さんならきっと俺でなくとも、そのままの絃さんを好きだっていう野郎はたくさんいると思う」 「俺は流星じゃなきゃ嫌だね」  俺は思ったことを口にすると、絃さんはすぐさま否定した。  なんかもう……全部がやられたっていう感じだ。  言葉とか仕草が男らしくて……。  でもすごく色っぽいっていうか。  女性とか男性とか、絃さんがどういう姿をしていても、すごく好きなんだ。  絃さんに見惚れていると、なにやらゴソゴソ動いている。  身体が空気に触れる感じもする……。  って、ちょっと待って!!  びっくりして見下ろせば、俺の着ていたシャツのボタンが外されて、下着を捲られる。  そうかと思えば、ズボンに指を引っかけて、ボクサーパンツごと下ろされた。 「ちょっ、ここでするの?」 「ここはそういうことをする場所だろう?」  はっと我に返って慌てて尋ねると、絃さんは真顔で返事をした。 「だけどっ!」 「拗ねてるお前が悪い。妬いてくれる流星が可愛いんだ。しょうがないだろう?」  口角を上げてそう言う絃さん。

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