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 意地悪そうに、にやりと笑う絃さんも格好いい。 「…………」  ――って、そうじゃないだろ俺!! 「ちょっ、っ!」 「ほら、我慢するな。ここ、大きく育ってるじゃないか?」 「っひゃうっ!!」  直に触れられて、俺の一物がびくんと跳ねる。  だけどそれだけじゃない。  熱を持つ一物が絃さんの冷たい手に包まれて気持ちがいい。  うっとり目を閉じてしまいそうになる。 「流星はこれまで俺に何回抱かれただろうね。それでもいつまでもそうやって初心なところも可愛いよ。俺を一途に想ってくれているところとか」 「だって、絃さん。すごく綺麗で……んぅう……」  抗議しようとすれば、唇はまた、薄い唇によって塞がれた。  俺、絃さんとのキスが好き。  両手を絃さんの後頭部に回す。  指通りのいい癖ひとつないシルクのような髪も、意地悪な唇も……。  舌を互いに絡め合い、宿る熱を楽しむ。  俺と絃さんの唾液が口の端を伝い、落ちていく。  首筋を通って鎖骨を食んで、そのたびにリップ音が立つ。俺のあらゆるところにキスマークを付けていく……。 「うっ、ああんっ」  俺の一物からは絶え間なく先走りが流れている。その証拠に絃さんが指を動かせば、指の動きに合わせて水音が聞こえる。  女みたいな声で喘いでしまうのは恥ずかしいけれど、絃さんが相手なんだから別にいいやって思う。  どうしよう、先走りが止まらない。  シーツがじっとりと濡れていくのがわかる。  これじゃあ、お漏らしをしているみたいだ。

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