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 絃さんから与えられる刺激に反応して身体を揺らしていると、絃さんの長い指が俺の乳首を摘んだ。  俺の乳首だって、絃さんに抱かれるようになってから随分変わった。  色はもっと紅色になったし、抱かれるたびに触られるからツンと尖った。  片方の手は俺の一物を扱いているから乳首はひとつしか触ってくれない。  片方の乳首が疼く。  そうしたら、絃さんの唇が待ち望んだ刺激を与えてくれた。 「ん、あっ。絃さん……」  吸われて、舐められて……。  絃さんが今どういう顔をして俺の乳首を舐めているのか知りたくて、そっと下を向けば……。  やだ。  顔が見えない。 「い、とさ。いとさ……ウィッグ、取って」 「流星?」 「絃さんの顔が見たい」  どういう顔をして俺に触っているのかが知りたい。  長髪のウィッグが邪魔だ。  そう思うのはきっと、女装している絃さんが好きなんじゃなくって、絃さんっていう男性(ひと)に惚れたんだ。  実感すると、俺の慕情はますます大きくなっていく。  ……ああ、もうほんとダメ。  俺、絃さんと離れられない。 「ああ、もう。ほんっとに君っていう子は……どうして無自覚でそこまで俺を煽るかな……どうなっても俺は知らんぞ」  どうなるって……どうなるんだろう。  ちょっと怖い気もするけど、でも絃さんならいい。  きっと俺を悪い様にしないって、そう思うから……。  だって、絃さんは自分が男だって俺に打ち明けるまで、無理矢理抱くこともできたのにそれすらもしなくて――それどころかキスだってしなかった。  

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