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第200話※
「だめだ、俺が逆上せる」
「はっ、んぁぁっ…!」
終わりは唐突に訪れた。一言発した後、ピタリ動きを止めお構いなしにズルルと性器を抜いた。勝手に収縮し疼く中を無視して呼吸を整えようとしたけど直ぐに腕を掴まれ浴槽から出るよう促された。でも無理だ。力はもうどこにも入らず腰も抜けている。
待ってまってと見上げれば逆に引っ張られ何をどうすればいいのか思考は追いつかず、無理なんですと思うしかなかった。
「何してる?……立てないのか?」
「……ぁ、ぃ」
息絶えだえで殆ど声にならなかったけどなんとか頷けたからか、漸く分かって貰えたらしく掴まれていた腕が離れた。嵩が減り胸の下辺りまでになった湯船の中、落ち着くまでジッとしていようと思っていた矢先、わきの下に手が差し込まれザバァッと無理やり立たされる。
かと思えば肩に担がれいつかの米俵事件とデジャヴした。
振り返ると同時にバスタオルを掛けられ、濡らさない配慮に余計に嫌な予感しかしない。
「ま、どこ……っ!?」
「ベッドに決まってんだろ」
「ベッ!や、まっ、やすませ……」
「あぁ、お前は寝ているだけでいい」
「わふっ!」
ふかっふかのベッドに前と同じく投げられ、ギシと音が鳴った。見れば獰猛な狼が体から落ちる雫と共に足元からゆっくりと上がってきて、さっきの快感と恐怖で余り力の入らない体で咄嗟にバスタオルを掴み必死で上に逃げる。
だけど行き止まりは早く、背に当たる枕が柔らかく歪み動けなくなる、俺の足の間に辿り着いた獰猛な狼は燃えるような目で見てきた。
「んなに怯えんなよ。さっきの、良かっただろ?」
「し、しんどいだけでっ」
「ふーん。じゃあ今度は良くしてやるよ」
「ヒッ!そ、そうじゃなくて」
「骨の中まで丁寧にしゃぶってやるから、大人しくしてろ」
「んんっ!ふっ!?」
態度と違いビックリするほど優しくされたキスにぎゅうと目を瞑る。
んぁっ、どうしよう口開いた。舌。舌が……!ひっ、ゆ、ゆびっ、お尻に入っちゃうっ!
あっちにこっちに触られさっきまでのことをブワと思い出してしまう。同時に奥を突かれた時のどうしようもない感覚に疼きに指が震え、誤魔化すようばれないようタオルを握る。さっきより浅い所までしか届かない指がじれったくて勝手に背中がゾクゾク痺れた。
「ぷは…は……」
「そう言えば、さっき出さずにイッたよな?」
「あっ!さわらな……はっ!」
ぐちぐち性器を弄りだして、中の疼きが強くなるし声も震えて感じているのがばれてしまいそう。嫌だって言ってるのに止める気配も一向にない。
「ん?イキたくないのか?それとも…」
「ん、ぁぁっ……あぅっ!」
ゆっくり指を引き抜いてから一気に根元まで押し入れ、でもさっきの所までは到底行かなくて、もどかしい。
耳に口を当てられ、そしてぼそぼそ熱を吹き込んできた。
「奥まで突かれて中でイクの、癖になったとか?」
「っ」
「すげぇ良さそうだったよなぁ、立てないくらい。俺も、忘れらんねぇし」
「ぁ……だめ…」
いつの間にか指は引き抜かれ、代わりにガチガチになっている性器を押し当てられる。アナが勝手に動いて招き入れようとしていて、心臓が痛いくらいドキドキ脈打ち耳まで音が届いて煩かった。
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