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第258話※

ごめんなさいでなければ、なに? 嵩音の言葉を反芻し、悩もうとするがまともな思考でない今、正解に辿り着くのは難しい。 だから、一旦落ち着きたくて足の付け根に自らの手を持って行った。 「なんだ?今更抵抗か?」 「さっきの、考え、たい……」 「さっき?あぁ、ごめんなさいって奴か?」 「ンッ!それぇ……だから、まっ」 「イヤだ。と言うか、お前だってここで止めて良いのか?」 「っ!んン、はぁっ…」 なんか、デジャヴだ、これ。 グッグッと何度も羽葉の股間に自らのそれを押し当てる嵩音。 いつかのことを彷彿させ、止めて欲しいのに、どうしてか熱が上がってしまう。 手が止まったのを良いことにフッと鼻で笑うと次にはハーフパンツから手を抜き出し、玲音の胸倉を掴む。 「ぅわ!わっ!!」 体を持ち上げられ、ソファに押し倒された。 そこからの彼、嵩音の行動は素早く、ハーフパンツと共に下着を剥ぎ取り、先走りにぬる付くそれをキュッと握った。 「じゅ、じゅんとさっ!そ、それはダメ!!」 「あ?流石のお前でも、これからナニされるのかは、分かるか」 羽葉を見上げながら急に舌なめずりし、ダメダメと精いっぱい嵩音の頭を押す。 しかし力で勝てる筈はなく、まして自分のモノを人質のように握られていては強く抵抗も出来なかった。 全て見透かしたように嵩音は起ち上がりに顔を近づけ―― 「っぁああ!!」 チュッと強めに尿道にキスをしてからクチュ…と口に咥え、ズルル先走りを吸い取る様に音を立てて口内に収めて行く。 根元まで行くと今度は舌が裏をなぞりながら先端まで登っていった。腰がゾワゾワと震え、ソファから浮き、自分の口を手で押さえても声が出てしまう。 「うぁっ、ぁぁっ……」 見ていたくないのに、恐怖と気持ち良さに目を反らせなくて、 ジワリと視界は歪んだ。

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