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第275話※

「あっ、ふ……んん…!」 真っ赤になった乳首を撫でて摘む度、もうやめてと訴えるよう肌を震わせ、堪らず相手の背に足を巻き付ける。意図せず太いそれを奥まで加えてしまったアナはその質量に驚きぎゅうぅと締め付けた。 「っく、おいっ、くちとじんな」 「ん、んぅぅっ…あ!」 「なに泣いてんだっ、んあ?」 目元から腕を掴み外すと、長い前髪を汗で顔に張り付けていた。それも避けてやると目は赤く、生温い涙でまつ毛も可哀想なほどに濡れている。 なっ、きたくもぉ……訴え叫ぶが自分でもどうして泣いているのか分からない。 怒りなのか焦りなのかそれとも……たくさんの感情は浮かぶがもう一杯いっぱいだ。 「あ?あぁ、気持ちよすぎてか」 「ちがっ!あっ、あっ!は、ぁぁっ……」 そうじゃない。言いたくても奥まで届くそれに動かれると口からは喘ぎ声しか出せなくなってしまう。 もう、どうして!! 和民はこうなった原因を必死に思い出そうとしたが、腕を掴み逃がさないと自分を見つめる彼を前に、いつものような冷静さに戻れはしなかった。 仕方ないのだ。何故なら和民自身も…… 「おまえっ、いっつも変態じみたモン使ってるから、心配したけどっ」 「ぁっ、んんっ!ふ、ぁあーっ!」 喋っている最中も腰を止めない彼に翻弄され、内容を聞きたくても頭に入って来ない。 「すっげぇ敏感。えろすぎ。お前、このまま孕めんじゃねえ?」 「ひぁぁあっ!!」 「っ!?きっ……!」 腹に付きそうなほど起っているそれごと裏筋に沿ってゴリリ、硬い手のひらで撫で上げる。 不意の刺激に全身に鳥肌が立ち、小刻みに肌を震わせ目を見開き、背中をベッドから離しながら激しく白濁をビュッと飛ばした。 それは、自分の顔にかかるほどだった。 「は、はぁっ、はぁっ……」 「ははっ、締め付けやっば。ちぎれるかと思った。なに?俺との子ども、欲しいの?」 「はぁ……雪くんの、あかちゃん、ほしぃ…」 「っっ!!!」 くっそ!このど淫乱っ! けれども桜渚自身、満更ではない顔をしていて、漸く再会できた彼からそう易々と逃れられそうにはない――― 羽葉のいなくなったあと、腕の中にいた桜渚は暫く話しを切り出すことが出来なかった。 だけど、和民は無理やりに引き剥がすことをしなかった。 その理由に気付いていた。 自分の腕の中、見たことないほど小さくなった彼の背中。 じんわり伝わる温もりを感じながら、静かな林でも澄ましていないと聞こえないくらい微かな嗚咽に。 あぁ、僕は彼の思いを………

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