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第280話※
口付けていくからとは言えそれだけで終わるはずもなく、怯える和民の体を舌と指で愛でていくのだ。
手始めに乳首をチュウ……と吸い、何度も舐め上げ舌の先で中に押し込み、クルクル転がした。まるで飴を溶かすよう、それは丁寧にていねいに。
「んッッ、ぁ……はぁ、はぁ、ぁっ……ぁぁぁ……」
「和民、ちくび気持ちいい?」
「ふっ……そこまでじゃ……」
「ふーん。それなら、もう少し舐めてても良いよな?」
「はい?」
今の会話で続ける要素があっただろうか。
感じにくいなら諦めて、直接キスをするなり別の所を責めるなりあるだろう。
混乱しながらも冷静に努めるのだがその上を行かれては和民にも追うのは難しい。
「お前の乳首がちょっとでも敏感になるように……」
ぼそりと呟いたかと思えば、自分の指を舐めしゃぶりべしょべしょの唾液まみれになったそれで今度は弄り始めた。
触れていなかった乳首を今度は口で吸い、もう一方もぬるぬると指が這う。
頭を上げて見つめていた。
どんな状況だよと思っていたのだが、前屈みに跨いでいる足のそこにコリリと硬いモノが当たると大袈裟に体がビクッと反応してしまった。
「ハッ……!」
「ん、ちゅっ、ちゅぷぷ」
桜渚も気づいているのか器用に腰を動かしコリコリ二人のモノが擦れるよう当ててくる。
「っ、ぅあっ……すすぐ、くっ……」
だんだんと心拍が上がっていくのが分かった。
どうしたって男であるからそこを刺激されると反応してしまうんだ。
言い訳のように頭の中で一人ごちる。
「はっ、ハッ、っぁ……」
シンと静まり返る空間に和民の息使いだけが響いては溶けていく。
永遠に終わらない彼の愛撫にいい加減そこは諦めて欲しいのだが、強く抵抗しないのは、大きな体を丸め赤ん坊のように胸に顔を埋める姿がなんとも愛おしく思えていたからだ。
自分と比べると、彼もまだ子供なのだけど……
そうすると余計に幼い行動に思えてきて、気付いた時には桜渚の頭を撫でていた。
「……なんだ」
「ぇ。ぁ、あっ!ご、ごめん!無意識にっ」
「いい。もっと」
「え?んんーっ!」
もっとって何を?聞き返す前に口を塞がれてしまう。
合わせるだけでなく、舌で唇を割り開き和民の口内も犯していく。
彼の頭を抱えるように腕に抱き、今度は甘えるように赤毛を撫でた。
それに答えたのか、桜渚もまた和民の脇の下を掴み親指の平で両方の乳首をすりすりクリクリ、撫で始めた。
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