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第9話

コンコンコン 「西埜です。羽葉君を連れてきました」 ふと、今来た道を思い出してた。 赤いカーペットの敷かれた廊下って、本当に存在してたんだ……その途中には花瓶があって、綺麗な花が咲いてました。 暫くそんな廊下を進み、とある重厚感溢れる扉の前で止まる。正にこの中にはお偉いさんがいますよ感いっぱいの扉。 「どうぞ」 中からの声に暁胡さんに目を向けると「お先にどうぞ」とノブを開こうとしていて、頷いて。 開けてもらった扉の隙間から中に足を進める。 「失礼しま」 ガタッ! ダダダダッ!! ムギュウウッ…… 「うわ!な、だ」 「れおーん、会いたかった!お、少し背が伸びたんじゃないかい!?」 「まさっ」 「いやー、こんなに色っぽくなってしまって、中学校はどうだった?いじめはなかったかい?変なことはされなかったかい?本当はここに通わせるのも心配で!君のお姉さんにい」 「まさ」 「 イャダいッ!!!」 「理事長、玲音君が困っていますので‥‥」 「なにこれ…ギャグ…?」 扉を開けたら雅さんが俺のところに走って来て思いっきり抱き締められた。 俺が喋る間もないマシンガンな喋りにいらないことまで言い出しそうでヒヤッとしたらその前に雅さんの秘書である(あきら)さんに頭をバシッと叩かれていた。 流石だよ彰さん!! しかしこの2人、いつ見てもおいしい。俺的には雅さん×彰さんなんだよねー。 雅さんに厳しいけど2人きりになると甘えるしでもツンツンしちゃうし……萌え!! 今度、聞いてみよ。でもなあ、言ってくれるかなあ。2人とも受け流すの上手いんだよなあ。

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