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第15話

やっぱり日曜日だと校舎付近は人もいないなあ…こうやって広いのは、どこも似るのかなあ…? たかぁい空と芝と森林。俺が詩人ならきっと、これを見てなんかえらく夢のあるパステル色した詩を作るんだろうけど、あいにく俺は腐男子で。 作れるのは、あの林のどこかに生徒2人であんあんしてたりもしかして教師と生徒でやんやんしてたりするんじゃないか?!っていう妄想だけ。 と言うか、やんやんてなんだよ。俺、文才なさすぎじゃね?やんやん…やんやんて…… 「はぁ……」 ん?今のは俺じゃないぞ? 才能のなさに肩は落としたけど、ため息はまだ吐いてない。 「はぁ…もう…」 まただ!誰かいんじゃん!やったーーーー!寂しい一人歩きからおさらばだ! 聞こえた声に某ナレーションのように、第一村人発見!と俺の中のあの人がテンションを上げた。どこだどこだと探せば直ぐ近くの緑の芝に映える白いベンチに人を見つけた。 近づくとまた「はぁ…」と聞こえ思わず声をかけてしまう。 「あの、大丈夫ですか?」 ビクッ!想像の3倍は大きく肩が揺れた。 この人蚤の心臓だ!やっべえ息してるかな!! 「ごっ、ごめんなさい!驚かせるつもりはなくて!」 「こ、こちらこそごめんね!全然、気づかなかったから」 「いえ、謝らないで下さいって!急に声かけた俺がいけないんです。 すみません!」 「いやいや、俺も…って、謝ってばかりだね」 わ…この人も綺麗…… 照れくさそうに頬を緩めたその人は暁胡さんとはまた違っていて、一見素朴に見えるけど、どこか儚くてでも話し方から芯は強そうで。上手く言えないけど同じ高校生にはない魅力がある。って言っても儚そうに見えたのはため息吐いてたからだと思うけど。

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