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第31話

「ハッ!平穏に学食を終えてしまった」 気付いたら部屋の前にいた。 「平穏では駄目だったのかい?」 「いや、ダメじゃないけど…」 「駄目じゃないけど、羽葉君は何かを待っていた、と」 「うん。まあ…」 そうなんです。輪の中には入りたくないけど、学食と言えば生徒会でしょ?授業免除の彼らと触れ合えるであろう貴重な王道イベント。それがなかった… まあ、行った時間も夕飯時より早かったし、会えないのも仕方ない。とまたの機会まで取っておくことにした。 「それはそうと、君は2人部屋にしたんだ」 え?其々が俺に視線を向ける。 とても嫌な予感しかしないし委員長はたぶん、素で冷徹だと思った。 「あれ?知らないのかい?羽葉君はここの試験を満点で合格したんだよ?」 だいぶ噂になってたと思うけど。 君も知らないのかい?大翔を見たのはきっと、流行りに敏感そうだからだ。 「せや!特待生は基本1人部屋や。忘れとった」 「……」 「玲音は、特待生なの?」 「頭良かったんだな!」 「ああ、ごめん。言ってなかったんだね。もしかして、隠しておきたかったとか?」 委員長以外特に気にした様子はない。 彼ら3人にとっては大事ではないのだろう。 「うーん、なんか言いそびれちゃって!それに自分から言うのも自慢みたいでイヤじゃない?」 「ああ、確かにね」 「僕はずっと1人部屋だと思ってたから、玲音が来てくれて凄く嬉しい」 「なあ、あいつはまた今年も特待生なん?」 大翔のふりに玲音の話しは直ぐに流れた。 楽しそうに彼を見下ろす委員長は、まだ何か企んでいるようだった。 ××× 彼も大概王道主人公

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