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第32話

あいつって? 俺の言葉に急にあー、うーんと言葉を濁し始めた。ならそんな話しふるなよ大翔!! 部屋の前で不審者数名だよ!この場をどう収めろって言うのさ。俺にそんな能力ないから。 「楽しそうな流れだけど、僕は帰るよ」 「え、うそ。委員長っ」 「なに?羽葉君は僕に帰ってほしくない?それなら僕の部屋に来るかい?」 スッと目を細め俺に影を作る。 君の本性をじっくり暴かせて貰うけどね。言い逃げされそうだったから、急いでネクタイを掴まえて、俺も耳打ちする。 なんか、本当に訳あり王道主人公みたいで興奮した。 「!」 「ごめん。暴くことなんて、もうないよ。委員長」 驚く彼に告げて、パッと手を離す。呆気に取られていたけど直ぐに表情は戻って「君、面白いね。一番に暴いてあげるから」そう言うと今度は本当に言い逃げした。 めっちゃおっかない言葉に、だからもう暴くものないんだけど?そう思うも自分も知らない性癖とか暴かれそうで怖くなった。 「委員長、わろてたで。おっかな」 「え」 「あの、氷よりも冷たいことしか言わない委員長に気に入られたな。良かったな、玲音」 「ん!?」 「お友だち、増えたね」 「前者2名の所為で全然嬉しくない!!」 こんな友だち100人はイヤだランキング一位だよ、委員長!! お願いだから性癖と寝言だけは暴かないでくれ。そう願う玲音であった。

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