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第41話

ん?なんか惺士側がなんか騒がしい。いや、なんか、俺ら以外、おかしいくらい静かだ。この状況、知ってる気がする。 ここは学食で、生徒なら誰もが利用する。本来なら騒がしい筈のこの場所を支配するかの如く強い存在。 まさか…まさか、ねぇ? 「困るのは私ではないので、嵩音会長」 マジか。まさかだった。 しかも今だった。 昨日でも、今日の夕飯時でもなく、この中途半端に短い昼休みに来た。 待ちにまった王道イベント。 生徒会御一行。 「気持ち悪い呼び方してんじゃねぇよ」 「こうでも呼ばないと、彼はまだ貴方を知らないんだよ?」 「知るか。で、どいつなんだ。まさか、篠田と話してる頭軽そうな眼鏡、とか言わねぇよな」 「……はぁ」 後ろに見えた几帳面そうな眼鏡の人が額を押さえてため息を吐いていた。 ねぇ、考えたくはないんだけど、その俺様大将様みたいな人のどいつなんだって、俺のこと? いやいやいや。別に自負とかうぬぼれとかおごりとかじゃないんだ。 ちょーっと、そうかな思っただけで、王道的にみてもそうだったら面白いなと。 だって、このジャイアニズム全うしてます!みたいな人が転校生ちゃん気になるから直接顔見に行きたぁい!って来てたら超面白くね?そういう所は俺たちと同じ学生の考えを持っているんだな。って急に親近感湧くし、なんか、可愛いよね。 「貴方ね、写真見てないの?本人に直接言うとか、失礼極まりないよ」 「あ?お前だってただのバカとか言ってたじゃねぇか」 「ふぅ。少し黙っててくれる?」 「……」 ごめん。さっきの話、なし。 このジャイアニズム野郎超絶ムカつく!!なに!?なんなの!?やっぱり現実で俺様ってイライラするんだね!二次元が丁度いいんだね!! 関係ないけど腐男子レベルアップしたよ!!

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