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第66話
「で、みきたんは魔女っ子怪盗みらきゅるになったわけ」
「はぁ、なるほど」
「あいたんとまみたんがなんでなったかも知りたいって?でも無印第8話、キミの宝物の話したいからあと!これはあ――」
どういう流れでこうなったし。なんで和民君の推しの話聞かされているんだし。
だけど思いの外みきたんていうかみらきゅる面白そうで観たいし和民君話上手だから飽きずに聞いていられるし人の対応能力半端ないって感心してる今。
みきたん魔女っ子で怪盗とか、設定濃すぎじゃね?まぁ、過去にも行くみたいだしまあいいのか?でも怪盗って言っても宝石とかお金を盗むわけじゃないし…あ、でも貴方の心を盗みました。みたいな感じで泥棒してる人もいるからいいのか。
「君、聞いてないね!あいたんのとみきたんの回なのに!前情報ある方がこの回は面白いのに!」
「え、あ、ごめん。アニメが気になって聞いてなかった」
「なに!?同士になる予感!今から観よ!雪くんの部屋、テレビ大きいから良いんだよね!大画面のみきたん最高!」
「いや、え?今から?」
戸惑う俺を他所にそうと決まれば!言うと、手を引っ掴まれ寝室から引きずり出される。
「なんや玲音、ここにおったんか」
部屋の先には赤い頭が2つあった。
関西弁にこの頭ってもしかしないでもあの人しかいない。信じたくなかった和民君の話は本当だったみたいだ。
「大翔、だよね?」
「ひろきやで!それよか、陽向たち心配しとったで」
「え?あ!!今日も授業だったんじゃん!」
「せやぁ、ハルちゃんも玲音見っけたら課題取りに来させぇゆうとった」
やっべえよ。まだ一週間も経ってないのにもう欠席とか不良か俺は!
目の前に不良はいるけど!!
「って!なんで大翔ここに!?ハルちゃんて誰!?俺もなんでここにいるんだよ!?謎のまま!!」
「うぶふっ」
「あはははっ!質問多すぎやって、なんて?もっかいゆうてみ。答えたるさかい」
なんで笑われたんだ、俺。
この後聞いた話によれば大翔と赤毛のゴリラこと桜渚 雪 は従兄弟で、今日は休んでた彼に課題やら諸々を持って来たんだって。やっぱり不良かよ!!んなに素行悪いと特待生外されんぞゴリラ!
それとハルちゃんはツッキーのことで、フルネームは確か月極 鶫 だったはずなのになんで?って聞いたけどそこは教えてくれなくて、自分で考えてみなと言われた。
おっと!急に王道入って来たんだけどなんで教えてくれないんだよ!と言うか普通そこは下の名前もじるか元々可愛い名前でいてくれよ。つぐみも充分可愛い名前だけども!じゃあつぐみちゃんって呼んでくれ大翔。一体全体どこからハルちゃん出て来たんだよ。
でもって、最後までここにいたしっかりした理由は誰も分からなくて、だけど和民君によれば桜渚君の所為だから彼のことは許さなくていいらしい。
忘れないし許さないよ!?これ犯罪だからな!俺が訴えたら勝てるからな!!
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