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第71話
今日は、いい天気だなぁ。空も高くて、雲も少なくて、青い空が広がってる。こんな日は、編入生くんと散歩に限るね。
……って、そうじゃないんだよ!!だから、なんでこうなった!
会長は!?副会長は!?なんで俺が案内してんの!?いや、いいんだよ。いいんだけどさあ!
と言うか会話を続けてくれ編入生くんよおお!俺頑張ったからね。メンタルもうボロボロだけどさっきめっちゃ頑張ったからね。
「俺も先週ここに来たばっかでさ、良く分かんないこと多いんだけど、皆優しいから何でも聞けるんだ」
「あ、あの、はい」
「寮もめちゃめちゃデカくて、ホテルみたいだからビックリして叫ぶかもな」
「あ、あの、はい」
「……ツッキー…さっきの先生と話してたってことは、担任もその先生だよな?俺も同じクラスだから、宜しく!」
「あ、あの、はい」
「……」
お前はあ、あの、はい星人かあああ!!なんで同じことしか言わないんだよおおお!!会話をしてくれよ!キャッチボールをしてくれよ!貴方も編入生なんですね?とか寮がホテルなわけないでしょ?とかさっきの人先生なんだホストかと思った。とかなんでもいいから話てくれよおおおっ!
思い出して更に悲しみ増しました。現場からは以上です。
「もうすぐ、寮です…」
「あ、あの、はい」
「……」
「あ、あの、その…貴方の、お、おま、お名前は…?」
「!」
急にボールきたああっ!!
嬉しみ。この感動を、俺は今、噛み締めている。
「俺は羽葉 玲音!編入生くんのお名前は!」
「えっ、あの…俺は、槇野 哉芽 と、言います」
丁寧な言葉使いきたああっ!!
もうここに横になって布団被って眠りたい。いい夢が見られそう。そして、優しくていい声なんだけど。絶対その前髪の下はイケメンが隠れてる。違いない。でも、顔を見るのはまだ先に取っておくんだ。出来れば生徒会のどなたかに暴いて欲しいです。
「あ、ここが俺たちの寮だよ!」
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