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第80話
「変な奴だな」
「俺は普通です!」
「普通の奴は俺にもっと食わせたい。なんて言わねえよ」
「あっ、いや!言う人も、いるかも、知れないじゃないですか…ねぇ?」
俺に聞くなよ。何が面白いのか声を震わせクククッ肩を揺らした。このパフェ、笑いダケでも入ってた?大丈夫?なんでそんなに笑ってんの?俺も食べたけど全然笑いなんて起きないよ?それとも発作?潤冬さんは急に笑っちゃう病気か何かなの?薬はどこ?
「ダメだ。緊張解してやろうと思ったけど、今度はエロに持っていけねぇ。やべぇ、笑い止まんねぇ…くっ、ダメだ」
「えっ」
心配して損したって怒りそうなこと口を押さえながら言ったよ?
え、食欲と性欲を満たそうとしたのか!?あっぶねぇ。次のページはいきなりエロシーンになるマンガくらいの勢いで流されるところだった。
「はぁ、クッソ。もういいは、お前に小細工とか意味ねぇの分かった」
「意味がねぇ」
「自分で言うな!本当、調子狂う」
「狂えくる、あっ」
ガラスの器を取り上げられ、コトと小さな音を立ててテーブルに置かれた。一部始終を目で追っていれば、宙に浮いたままの俺の手が今度は握られ、さっきの笑いはどこに行ったんだと思う真剣な顔をしてきた。
急にそれは反応に困るって!
「ちょっと静かにしてろ」
「や、です…」
「おっ、急に緊張感だして分かってんじゃねぇか」
「なにを…」
「俺がセックスしてぇって、お前に迫ってんのが」
「んっ!」
グッと迫られ後ろに逃げるけど、逃げ切れず強く目を瞑る。同時に触れた柔らかさにマズいと口を噛むけど構わず唇を食まれその度にちゅ、くちゅと音が立って現実逃避か気絶かしたかった。
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