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第81話

ん、んっ…ちゅ、ちゅぷ… 耳も塞ぎたいけどそれをしたら頭に響いてもっとヤバいって勉強済みだから怖くて何も出来ないし、でも終わりそうにない。もう分かった他のことを考え――られたらもうやってる! 「ッあ!」 「なんだ、立ってんじゃねぇか」 無防備に晒してた性器が見つかって人質に取られたし俺の力じゃやっぱり勝てないから手は外れないしその隙にキスしてくるし……簡単に言ってパニック。もうパニックだよ! 「はっ、ぅ、ふぅ」 「れお…」 「ぁっやだっ、揉まなっ!ゃ、やぁっ」 「泣くなよ。別に痛いことするわけじゃないだろう?」 困ったなぁと言いたそうな声と顔中に触れる口。痛くないと分かっていても良いわけではない。それなのに布の上から揉む手は止まらなくて、爪を立ててしまう。 だって、俺とするんでしょ?さっき言ったのちゃんと聞いてたよ? 「痛くなくてもっダメなんですっ」 「ダメねぇ……」 「だって、くるしい…」 「苦しい?前ん時も言ってたな」 何が苦しいんだよ?聞かれても分からず答えられず分かんないけどと首を振るしかなくてそれこそらちが明かない。どうせならこのまま終わって欲しい。そう思うけど甘くはなくて、離れていた体の距離を抱き寄せられグイッと詰められる。 なに?なにしてんの?なにがしたいの?もう部屋に返して… 「はぁ…わぁったよ。今日はこれ以上やらねぇ。ガキがべそべそ泣いても萎えるだけだ」 「べそべそなんて、してない…」 「分かったわかった……ったく。俺もなにしてんだか」 背に回された手が子供をあやすようにトントンと優しくリズムをとっていて、肩の力を抜いてもいいのかも。なんて頭の片隅に浮かんで、じわりと広がった。 「じゅ、んとさ…」 「次はなんだ?お前の好きなパフェでも頼む――」 俺からも手を伸ばし距離を縮めたら言葉が途切れた。代わりに聞こえたのは自分の脈拍だった。

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