86 / 291

第85話※

「はぁっ、ぁぁっ…はいっ、ちゃっ…」 「っ、キッツ。はっ、このまま座れば、もっと奥まで入るなぁ?」 両手で拡げるようにお尻を支えてて、じわりじわり潤冬さんの性器が中にくるのが分るのに、止められない。頭のてっぺんから足の先まで敏感になったみたいで、熱くてさっきから止まらず流れる汗に体は短く何度も震えた。 「んンッ、とまんなぁっ、あっ!ふぅぅ…」 「い、てぇよ。おら、力入れんなっ」 「ひっ!うごかっ!ん、んン、ふぅっ」 抱え直すように揺すられ驚いて顔を上げた瞬間、待っていたように口が合わさる。どっちのか分からない熱がぬると絡まり呼吸もままならずにくらくら眩暈がした。キスの合間に名前を呼ばれ、胸の辺りがいっぱいになってどうしようもなく苦しくて、回していた手をギュッとする。それに応えるみたいに潤冬さんの手にも力が籠り、繋がるそこも更に奥まで動く。と思っていたらグッと痛いくらい掴まれ下に押さえ付けられ残りを一思いに突き立てられ、衝撃に歯を噛んだ。 「ンッ!ぅううっ!」 「いっ」 「はあ、アぁ、ぁ、はァッ…ぁ、ひど…」 「ってぇ。舌、噛むなよ。つうか、酷いのお前もだからな?焦らしてんじゃねぇよ」 どうやら巻き込んで彼の舌も噛んだらしい。頭は回らないし、眉を寄せてそんなこと言うから、痛いことしてごめんね、舐めたら治るかな?と近づいて。この行為がなんだとか今何してるとかはなく、ただ痛かったね。と子供をあやすみたいなこと思ってた。 「あ?なんだ――!?」 「ぅん、いたい、ない?とんで、け」 「は、れおっ」 傷を舐めるだけなのに可愛い音と唾液の混ざる音が響いて聞こえ気付いたら逆に俺がされてた。違うのに柔らかいそれは気持ち良くてもうこれでいいのかも。とまたやり返して次第にどこを舐めてたかなんて忘れ、離れた時にはしてない所はないんじゃないかと思うくらい口の中も舌も唇も痺れてた。 彼にもたれかかり浅く呼吸するので精いっぱい。 「ぁ、はぁ…」 「んなに甘えても、まだ終わんねぇよ」 「え?ぁあっ、うごかなぁ」 「冗談っ、言うなって!」 「んあぁっ!!」 軽々持ち上げられ浅くまで抜いては止まることなく奥まで突き入ってが繰り返される。声なんて抑えてる暇も余裕もないからあーあー、言うしことしか出来ないし抵抗する余力もさっき使い果たした。本当は服か腕を掴んで縋りたいのにそれすらままならず手を置くしかない。

ともだちにシェアしよう!