136 / 291
第135話
あっという間に金曜日の今日はサインクダサイン最終日で、帰りのホームルームで用紙は集められた。この土日に集計し月曜日に上位3名の表彰が行われる。
帰り支度しながら全校生徒の集計とか大変だなぁ誰がするのかなぁ、生徒会と各クラスの委員長とか?なんて思っていたらツッキーが恵と大翔と、何故か俺の名前を呼んだ。
「他のクラスのも合わせて日曜の昼までな」
教卓にはさっき集めた用紙。そして、これ以外に他クラスのモノも自分たちの手で集計しろと言っているらしい。成る程デジタルの時代になんてアナログな手法だ。
「……ツッキーさんや、一つ質問してもいいですかい?」
「なんだ?」
「委員長の恵と生徒会の大翔は分かるけど、なんで俺もやる感じになってんの?」
「なんとなく」
「なんとなく!?理由もなく、だたなんとなくでこの集計を手伝えと!?」
もっとなんか理由が欲しかった!恵みたいな大翔みたいな!!
それなのに俺の理由はなんとなく!?理不尽!これあれだ!ムチャメッカモガモガファイアーエムブレムプライムだ!!口から火を噴くドラゴンの怒りだ!!
そうでも言わないと今後もなんとなくで色んな厄介ごと頼まれるんだよ。恵がいるのに俺の方がこき使い易いって舐められてゆくゆくはツッキーの雑用係にされるのがオチなんだよ。
俺知ってるから。
「お前、なんかめんどくせぇな。性格変わったか?身長は止まったが思考の成長期か?」
「止まってないしツッキーも一言多いんだよ!」
「落ち着いて下さい、羽葉君。君のことは月極先生に僕が頼んだんです」
「え……恵が?」
はい。頷かれて急に戸惑う。
これはこれでどうしたらいいか分かんない。理由がないのは腑に落ちないけど、指名されるとどうして?と疑問に思ってしまう。
難儀な性格だ、我ながら。
「そういう訳だ。手分けして終わらせてくれ」
理由が出来てしまい、元々断る気もなかったからツッキーのそれに素直に頷いて。
「じゃあ、この放課後から行いましょうか」
「せやね」
「あ、うん」
陽向たちのも手伝ってもら…と思ったらいつもはまだ何人かいる時間なのに俺たちしか残ってなかった。哉芽もちゃっかりしっかりいない!!
悔しいです!!
ともだちにシェアしよう!