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第136話
「これなに、正の字付けるのがいいの?それとも縦マスの人数出して足すのが良いの?」
「僕は人数の少ない横マス数えて足してます」
「俺はもう直接数字書きこんでるは」
「「……効率悪っ!(効率悪すぎません!?)」」
机を3つくっ付けて下向いて作業してたけど大翔の言葉に俺と恵はバッと顔を上げてそっちを向いて、音まで驚いたみたいにガタガタ鳴った。
え、だって…
其々数え方は違うだろうし好きなやり方でいいとも思うけど、この学園の生徒と教師、合わせて何人いるか分かってる?それカケル学年だよ?大丈夫?イヤにならない?
「なんや2人してぇ…俺の勝手やろぉ…もう飽きたけど」
「いや、でしょうね。としか」
「俺も恵と同意見だよ。軽く計算しても何百人×何百人すると思ってるの?」
「やってこれがいっち間違わんと思って…そら俺やって、腱鞘炎なりそうやって考えたけどなぁ」
腱鞘炎まで考えたのに他のやり方は考えなかったんだ。さすが大翔だ。
なんて思ってたらさすがですねって聞こえ、俺喋っちゃった?と慌てたら言ったのは恵だった。
「さっきから俺のことイジメてぇ…傷ついたさかいちょい手当てしてくるは!ほなまた明日!!」
「大翔!?まっ、逃げんなっ!!」
全っ然傷ついてないしなんで人って逃げ足ばっかり早いんだろう。
一瞬の出来事に何も出来ず、仕方ないから元々いなかったものとして下を向く。
でも、モヤモヤは直ぐには消えなくて、手の動きはさっきより鈍い。
「……篠田君、君の次に暴いてあげるから」
「え」
よっしゃー!恵の暴いてやる宣言キター!さっさと暴いて恥じ晒せコラ――!……ん?
待てよ。今、君の次にって言った?言ったよね?君って、誰?ここには誰がいる?
えっと……恵と、俺。
と言うことは?君って言うのは、もしかして?もしかしないで……
×××
もしかしないでも、君は俺。
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