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第148話

話してから、それってお守りですか?少し困ったような声に確かに。どこか納得してしまった。まるで自分を戒め呪うのように自ら付けていたのだから。 だが、それほど自分を許せず、どうすればいいのか未だに分からない。そして分からないまま探し出そうとしている。 「大切な人なんですね」 「大切もなにも生まれた時、いや、その前から一緒にいたんだ」 「え。急に転生輪廻語られても……」 「ちげぇよ!ほんと、お前バカだよな」 「なっ!じゃあ他に何があるって言うんですか!?」 食い下がる彼にはぁ…デカイ溜め息が出たが、続けて言う。 俺の、双子の兄だと。 「え……」 「ずっと一緒にいると思っていたのに、兄…ハルは違った。ハルは、家を継ぐ為の教育をずっと受けていた。生まれた時から……俺の知らないところで。そしてある日の朝、いなくなった」 「朝?」 「目が覚めたら、俺一人だった。いつも同じベッドに寝ていたのに、あの日隣に誰もいなくて、部屋もどこか広くなっていた。飾っていた写真や物が減っていて、まるで初めから俺一人で過ごしていたような静けさだった」 昨日のことみたいに瞼に浮かぶあの光景。 誰に聞いても教えて貰えず、大丈夫だからとはぐらかされた。 10才の俺にはどうしようもなく、理解も出来ず、最後は俺のことが嫌いになったから出て行ったのだと考え着いた。 でも俺は兄のことを嫌いになれず、困る使用人達に何度もなんども訊き、中学入学時に漸く教えて貰った。 市立の学校に通っていると。 「なんで皆黙ってたんですか?」 「さぁな。未だに誰も教えてくんねぇし、条件付きでって話らしいが、それもなにも」 「日本人特有の優しさですね」 「だから自分で見つけて洗いざらい聞き出してやると決めたんだ。まぁ、6年経った今もろくに手掛かりはないが」 中学時代、見つからない苛立ちがいつしか拳になり、一緒に探していた現生徒会の奴らと昼は兄探し夜は不良とタイマンが日課となった。 護身として色々習わされた俺たちが負けるはずもなく、それこそ気が付いたら族潰しと呼ばれ、仕舞にはどっちの為に町に降りていたのか分からなくなった。

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