152 / 291
第151話
なにあの登場の仕方。どこぞのヒーローアニメだよ!あれだろ、逆光で顔見えなくして次週のお楽しみ!みたいなド派手な演出なんだろ。でもここに逆光はないからもう顔見えてるけどね!超絶パツキンの彫り深め外国人アピールと首の辺りで輪っかを作って結ぶけど腰まである黒の長髪眼帯2人組がね!
え、待って。え、いやいやいや……え、マジ……マジで……
高橋さんの言ってた彼らにくりそつじゃね?え、と言うか、マジで…?
「ランディ様、宋 様…」
潤冬さんの驚いた声をマイクが拾い、広い体育館で良く響いた。
2人組はザワつく俺たちを余所に颯爽と歩き、ステージに上がると会長からマイクを奪い場所を取り、スッと顔を向けこう告げた。
「新入生の諸君とはお初にお目にかかる。俺はランドル・D・クロディング」
「我は宋だ」
「俺たちは昨年度生徒会を務め、今年度からはこの学園の風紀委員である」
あ、マジか…マジ……?
「そして、役員の一人として1年に入学した羽葉玲音を選任する」
「え」
「え、玲音?」
「え、俺?」
陽向のそれにあっちをこっちを見比べて、やっぱり羽葉玲音は俺なのかと瞬きが止まらない。
え、マジで俺?本気で?リアル?ガチ?え、マジ?もうさっきからマジしか言ってないしもう俺マジシャンなんじゃね?マジマジシャンだから。今日から羽葉マジシャン玲音だから。
いや、自分でもちょっと言ってる意味分かんないけどマジ。
「い、今の話は本気ですか?」
珍しく戸惑う潤冬さんが金髪に尋ねるとあぁ、本気だ。強い一言と共に俺に強い視線を向けて来た。
×××
波瀾の幕開け?
ともだちにシェアしよう!