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第153話
「隠すつもりじゃなかったんだけどね」
だって俺も委員長と同じく今さっき初めて聞いたばかりだから。
でも言うこと間違えたかもしれないと、招かれた風紀委員室のソファで一息ついてたら気付いてしまった。現にあの時の委員長の顔が怖かったように思う。なんかいけない炎に油注いだ感じ。
だって考えてみたらあの言い方って、隠してなかったのになんで知らなかったの?とも取れる訳で……まぁ、実際……
「久しぶりだな」
「なにが?」
「だってそうだろ?何年経ったと思ってんだよ」
「……長く振り返ってもたったの2ヶ月だと」
「………」
俺を置いて目の前の2人組は会話のキャッチボールを繰り広げていて、この短い中で所々言葉が可笑しいのは見た目通り日本人ではないからだと思いたい。
だけどここは王道金持ち学園で、と言うことは語学の家庭教師もいただろうし、この間違い方は良いのだろうか。それとも日本?この学園?にいなかった2ヶ月間で日本語を忘れてしまったのか。どちらにしても、赤ペン先生をしたいくらい今は間違った言葉使いが気になる。
それとも俺の心が狭いのだろうか…
「まぁいい。ところでお前、英語は話せるか?」
「へい?」
「ああ、悪い。回りくどいのは日本人の悪い癖だ」
「生まれは日本じゃないだろ。話をややこしくするな、ランディ」
「アハハッ!わーりぃ、久しぶりで気分が高揚してんだよ!」
お前も分かるだろ?
急に同意を求められ、え、このタイミングで俺にふるの?この2人組怖い!とプチパニックだから。
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