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第161話
「ヨッショー…ィ」
「……?」
手で相手を押しながら形勢逆転を狙ったのに相手はピクリとも動かず、お腹に馬乗りされてたからもがいた足なんて見事に空振り。
要するになにこれめっちゃ恥ずかしい……
無言で見合い、堪えられずに顔を両手で隠せば直後に釘を刺された。
「リグレーット ぼくちゃんの手足、色々足りない」
「……」
俺の心を一突きだぜ。色々ってのは、アレだろ?力と長さ。この二つだろ?俺分かってんだからな。気を利かせて色々に纏めてくれてても分かるんだからな。
ホワイ、何故って?
「俺が一番気にしてるぅぅぅ!」
「サプラーイズ?小さいまま、可愛いまま」
「小さくない!ほかが進撃過ぎるんだ!」
「ハッピー 小さいぼくちゃん面白い」
「面白くないし小さいも余計です!!もの凄く惨めなきも――…」
「イヤーズ?どうして今に至ったのか。誰のピアスか」
首から冷たさを外し、耳に移動する。横目に見たら刃物じゃなくステンレス製のただの定規だった。
定規だった!!人騒がせにも程がある!俺の人生ここまでか…ってちょっとキメ顔考えてたよ!いや、そんな余裕なかったけど!
今度はその定規で最近貰ったピアスをカチャカチャ弄られ何をされるか気がきじゃないし嫌だ。
「ファニー ぼくちゃんには合わない。いっそ、ちぎってしまうべき」
「ちぎるっ!?」
「カラーズ?ピンクはどうした」
「っ」
「あんなに一緒だった、ぼくちゃんのピアスは?」
狐目をスーッと開き、奥から透き通る黄色が目を合わせてきた。
×××
やっと開眼
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