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第175話
「ありがとう、玲音」
「いえ、と言うかなにが――っ!」
問いかける前にどうしてか暁胡さんに口を塞がれてて、あ、まつげもキラキラで綺麗。なんて冷静さは一瞬でどっかに飛んで行った。
今までにない距離の近さにうわわめちゃくちゃ良い匂い。って興奮しちゃってそしたらぷる艶唇が動いてむちむち温かい何かが口の中に入って来て舌に触れた。なんか甘い気がする。なんだろう、バラの精だった?と言うことはこれはバラの蜜?やばばば。
「んふっ、せっきょくてき、だね」
「ぁ、んぅ、ぅ…」
なんか分かんないけど褒められた気がする。もっと頑張る。
バラの精は体が細くて、強く縋ったら折れてしまいそうで少し怖い。でも踏ん張って立ち蜜を貰おうと舌を伸ばすんだ。
「んんンッ…れお…」
「きょう、さっ…」
「ぅんんっ、ぁ、だめ…」
逆に服をギュッと握られ、その瞬間にハッと意識がクリアになった。
目の前を見ればキラキラまつげに朝露みたいに雫を溜めている暁胡さんで、どこか脱力して少し震えてて、思わずドキッとしてしまう。
「あ、お、おれ……!」
「ふふ、れおんて、思っていたよりえっちで、大胆なんだね」
「っ!あ!いえ!あのっ」
「キス、好きなんだね?あんなに情熱的なキス、されたの初めて」
………ギャアアア!!!
おおお俺は王子様基バラの精になんてことをっ!!!
と言うか待ってください暁胡さんえっちって言った?でもってもしかして受け??王子様攻めじゃないんですか??なんでそんなにどえろフェロモン出してくるんですか??
うおおっ!!誰かなにか教えて俺にはもう状況把握は無理!!
「って、暁胡さんどうして俺のワイシャツを開いてっ!?」
「んふふ、玲音のこと知りたくて。あ、もしかして私のことも知りたい?」
「きゃああ!そんなハレンチなっ」
あろうことか今度は自らのワイシャツを開こうとした。
そんな!むり!暁胡さんのたぶん絶対ぷるぷるおピンク乳首見ちゃったら俺鼻血出してぶっ倒れる自信ある。むり!耐え症ない。抗体ない。むり。ヤバい。
×××
語彙力とは……
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