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二人だけの世界

「あーもう、マジでここに閉じ込めときたいっ!」 「わっ、なに…?」 ぐりぐりと肩に額を押し付けて、そのまま鎖骨に噛み付いた。 首筋を舐めて吸い付くと、やんわりと咎められたので顔を上げる。 「こぉら、こんなとこでサカらないでよ」 「…創はさ、オレ以外の人はどう思ってんの?男も女も含めてさ」 きょとんとした目で見てくる。そりゃそうだ、いきなり何聞いてんだオレ。 でもそんなオレの頭を撫でながら、きちんと返してくれる。 「んーと、そこに大ちゃんとジャスティンは入るの?」 「あれは別。あそこだけ異空間じゃん」 「そうだなあ……継以外は…なんだろ、通行人?どうでもいいからそんなの考えた事もなかった」 オレ的には「別に何とも思ってないよ」ってのを期待してたんだけど、なんかそれ以上のが返ってきた。うん、満足。 ちゅ、と柔らかい唇にちゅーして、そしたらもっとしたくなった。 「口開けて」 「しょうがないなあ」 そう言いながらも、頬を撫でてそのまま唇を合わせて舌を絡めてくれる。 狭い空間に、創の甘い吐息と濡れた音がやけに響いた。 このまま一つに戻りたい。

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