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リクエスト企画

その1, 朝起きたらなんだかすごく暑かった。なんでだろう? いつものようにおれをぎゅっと抱きしめて眠る継の体が、いつもより温かい。髪に手を差し入れると、かなり汗ばんでいて、呼吸も速い。 そっと額に手のひらを充てれば、だいぶ熱っぽい。 「継?大丈夫?」 「…んー、だいじょぶ」 「じゃないよね。待ってて、今薬持ってくるから」 潤んだ瞳で見つめている姿はテレビで見たチワワみたいで、不謹慎だけど可愛いと思う。 額にかかる髪を払ってそこにキスを落とすと、やっぱり熱かった。 「継、お待たせ。リンゴ食べようか」 「んー、食う」 ベッドに起き上がらせた継を壁に凭れさせると、あーんと口を開いた。雛鳥みたい。 隣に座ってリンゴを一口齧る。小さく噛み砕いてその口に送り込んで、もぐもぐと咀嚼する様子を眺めていた。 再びあー、と口を開いたのを確認して、また繰り返す。可愛い。 「はい、ごちそうさま。じゃあ薬選ばせてあげる。坐薬と粉薬どっちがいい?」 「マジかよ…」 実は継、粉薬が飲めないんです。可愛いでしょ? でも家にある解熱剤はこれか坐薬しかない。もちろん坐薬はおれが挿れてあげるけどね。 「…………………………粉薬」 「わかった。ちゃちゃっと飲んじゃおうね?」 持って来ておいた薬と水を自分の口に含んで、継の唇を塞ぐ。舌を差し込んでそこからゆっくりと流し込んで、こくりと飲み込むのを待ってから離れた。 うぇー、と顔を歪める継に苦笑して、今度は水だけを流し込んだ。 「ん、…」 「っ、ほら、もう寝ないと。ね?」 絡めた舌が熱い。いくら体力があるからって、病人にこれ以上無理はさせられない。 ベッドに寝かせると、腕を引かれて継の胸元に抱き寄せられた。 「継?」 「これ、一番効く薬だから」 ぎゅっと力を込められてそんな事言われたら、脱け出すわけにはいかないよね? すぐにくうくうと寝息を立てて眠った継のいつもより速い鼓動を聴きながら、起きたら元気になりますように、と願いながらおれも眠った。 Twitterでリクエストいただきましたりんご様!ありがとうございます!りんご様という事でリンゴです(笑) これ、逆なら汗かかせるためにヤッちゃいますね、うん。 粉薬と坐薬しかないのは創の仕業ですよもちろん。自分は粉薬飲めるから。さすが大魔王(^ω^)

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