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漆黒の瞳、その奥には光

「…俺とあいつは、違う…」 創に言われた事を呟いてみる。 うん、そうだよな。だって身長も違うし体格だって全然違う。そりゃあ出来る事と出来ない事があって当たり前だ。なんでそんな事気付かなかったんだろ。焦ってたのかな。 ぱちん、と頬を叩いて気合いを入れる。よし、もう大丈夫。もうやれる。大丈夫。いける。 「ダイスケ!」 「ジャスティン…」 俺の頭をタオル越しにわしゃわしゃと撫でてくれる。端を摘まんで、顔の汗を拭いてきた。 …?今そんな汗かいてたっけ? 「いけるか?」 「ん、へーき」 「プレイに迷うな。自信持って」 くいっとタオルを引っ張られてよろけたところを、額に柔らかいものが触れた。 慌てて周りを見渡し、ばしばしとその厚い胸板を叩くけど全く動じない。くそっ、むかつく。 「ははっ、そうやって思ったらすぐ動くんだ」 「うっせー黙れっ!!」 ああもう、悩んでたのがバカみたいだ。

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