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手を伸ばしてぎゅっと抱きしめた

【ジャスティンside】 「…何もしないから、このままでいさせて?」 「ん…」 すり、と頬を寄せてくる。細い髪を撫でて、めいいっぱい抱きしめた。 この小さな体で、オレのトレーニングに必死で食らいついてくる。終わった後は足腰が立たないくらいに疲れ切っていて、本当ならそのまま眠ってしまってもおかしくないほどの疲労が溜まっているだろう。 朝はランニングしているし、昼休みはシュート練習、そしてブカツではトレーニング。普通ならば根を上げてしまいそうなくらいのハードなルーティンを、しっかりとこなしている。ダイスケ自身も、自分の体の変化に気付いてきたのか、初めの頃に比べたら熱心に取り組むようになった。 本当は、早くシャワーを浴びせて、マッサージをして、明日に疲れを残さないように早く寝かせてやりたい。 けれど、こうしてわがままを言ってしまうのは好きだからに他ならない。 「ごめん、疲れてるだろ。シャワー浴びてくるといい」 「…ん、もうちょい…」 ふっと体にかかる重さが増えたのに気付いた。 「…ソウが起こしに来るまで、な?」 腕の中で気持ち良さそうに眠る背中を、ぎゅっと抱きしめた。

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