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決戦は金曜日

【継side】 創が正木らに拉致られた時に、その正木がオレに言った。 「お兄ちゃん、ヤバいくらい可愛くしてあげる。あんた今夜止まらないかもね」 ただでさえ可愛い創が、今より更にヤバくなる??そりゃもう頼むしかないだろう。 てゆーか、正木ってオレらに寛大だよな… そんな事を考えながらアップしていたら、体育館の入り口が突然騒ついた。なんなんだよ、そう思ってジャスティン達と一緒にそっちに向かって歩いていくと… 「なっ………!!!?」 「えっ、まさか…」 「そ、お………!」 騒然とした体育館。 そこには、そこらの女子なんかとは比べ物にならないくらい可愛く変身した創がいた。 「ちょっ、ちょっ、まっ…創っ!ダメっ!ダメダメダメダメーーーーーっっっっ!!!」 クラスのみんなに囲まれた創は、ほんのりメイクして髪もなんだか二つに結んだウイッグ?かなんかで、チア部もびっくりなチアガールになっていた。 ノースリーブで腕は丸出し、スカートは超!ミニで見えるか見えないか微妙な長さで、もう犯罪だろってくらい可愛い。 ………じゃなくて。 「お前らっ!創になんてカッコさせてんだよっ!」 羽織っていたジャージを脱いで創の肩にかけて、こっちに引き寄せた。太腿のあたりまで裾で隠れたのを確認すると、一気にファスナーを上まで上げる。 可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛いッ!!!! 「何って、チアガール」 「ンなこたわかってんだよ!」 「応援部門でも優勝したいじゃん?」 「手芸部の本気出して何が悪い!」 「いやいやいや、女子がやれよ!」 「「「「お兄ちゃんの方が女子より可愛いっ!」」」」 その場にいた全員が口を揃えて反論してくる。まあ確かにそうだけど。むしろ手芸部と正木グッジョブだけどっ! 抱き寄せた創をちらりと見る。 「えっと…着替えて、くる?」 「それもダメ!お前ら見んなっ!」 「えー?独り占めとかずるーい!」 「オレの創だっつーの!!」 ぎゅーっと抱き締めた創は、なんだかいつもより細くてちっちゃくていい匂いがした。 あー、このまま創連れて帰りたい。ちゅーしたい。

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