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双子心

ずぷ、と先端を捩じ込む。いくらかは拡がってるとはいえ、やっぱりキツい。 でもそれは創だって同じ、いや、それ以上に辛いはず。 「創…やっぱ、ちゃんと慣らしてから」 「やっ…抜かないで……」 両脚をオレの腰に巻き付けて、離れるのを拒否する創。 ああ、まずい、そんな事されたら抑えが効かなくなる。優しくしたいのに、大事にしたいのに、ガツガツと激しく奥まで犯して啼かせたくなる。 「けぇ…おねが、い…っ、」 「創…」 「継が、したいようにして欲しいから…」 ふわりと花が咲くように微笑んで、オレの頬を撫でてくれた。やばい、嬉しい。可愛い。 その細い手首をそっと掴んで、指先にちゅっと口付けた。そのままオレの首に両腕を掛けさせて、ゆっくりと埋めていく。 「んっ…ぃ、あぁ…っ!」 「創っ、」 ぐっと締まるそこは、それとは反対に中へ中へと導くように蠢いて、オレを煽る。全てを飲み込まれて、ぎゅっと創を抱きしめた。 腕の中で呼吸が落ち着くのを待って、唇を重ねる。 「継、だいすき」 「ん、オレだって」 ただ重ねただけの唇からこの気持ちが伝わってくれたみたいに、創も同じ事を思ってくれる。 オレと創は一卵性の双子で、元は一つの同じものが今は別のものだけど、でもやっぱり同じなんだって思うと、ものすごく嬉しいし、幸せ。 オレが創を欲しいのと同じくらい、創もオレを欲しがってくれる。 創と双子でよかった。

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