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世界がぼやけて遠くなる

【創side】 継が、欲しい。 どんなに継と繋がっていても、もっともっとと求めてしまう。 おれと継はもともとは一つの個体だった。でも、何かの拍子に二人に分かれてしまった。それはそれでいいんだ、継と出会えたから。 よく双子は二人で一つとか言うけれど、それは違うんだよね。おれと継は違う人間だし、だからこそお互いがお互いを尊重して、こんなにも愛せる。 「ふっ、ああっ…」 「創…愛してる」 目の前が白くなって、首筋にちくりと痛みを感じる。ずんずんと突き上げられて、体の奥に継が吐き出したものが溜まっていく。 おれの心も体も、継でいっぱい。ものすごく幸せ。 「あっ、はあっ…けぇ…」 「ん、ここにいる」 彷徨う手のひらを、継がぎゅっと握ってくれた。抱きしめて、耳元で名前を呼んで、お互いに存在を確かめる。 ぼやけて見える継の笑顔がカッコよくて、その笑顔を向けてくれるのはおれにだけなんだと思うと、たまらなく幸せで。 愛してるって伝えたいのに、さんざん啼かされたおかげで、喉の奥に言葉が貼り付いて声にならない。はくはくと唇だけを動かして、繋いだ手のひらに力を入れる。 「ん、オレも」 重なった唇に直接伝わって、少しじんじんした。 おれが想う気持ちと継が想う気持ちが同じだなんて、すごい嬉しい。たまらなく幸せ。 継と双子でよかった。 継の腕の中でそんな事を考えながら、ぼやけていく世界に意識を沈めた。

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