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番外編ハッピー?ハロウィン
ハロウィンなので何かやらかしてみようと、ちょっと本編に割り込んでみました。
……………
「トリック・オア・トリート!」
朝ごはんを食べて洗い物をして、部屋に戻った時だった。
「創、トリック・オア・トリートっ!」
にこにこしながら継が言う。
えーと、なんだろ?
「ほら、今日ハロウィンだし」
「ああ、お菓子くれなきゃ…ってやつ?」
「おう。だからイタズラしちゃうぞー!」
そういう事か。
ちらりと机の上に置いてある箱を開けて、中に入っている苺の飴を一つ差し出してみた。
「はい」
「ッ!」
残念ながら、そう簡単にイタズラされるわけにもいかないからね。
包み紙から小さなピンク色の飴を取り出して、継の口に放り込む。
ガリガリガリガリガリガリ………
「トリック・オア・トリートっ!」
「………」
継、よっぽどお菓子が食べたいのかなあ?
今度はクッキーあげよう。あ、抹茶クッキーだけどいいよね?
「はい」
「くっそ………!」
もぐもぐする継。ハムスターみたいで可愛いなあ。
「ごくっ………トリック・オ」
「はい」
「うー…………」
チョコチップクッキーにキャラメル、ガム…お菓子はいっぱいあるけどね。
継、もう降参していいんじゃないかな?あ、でもここまでやったら引き下がれないのかも。
しょうがないなあ、まったく。
「継、トリック・オア・トリート」
「うへ?」
「お菓子くれなきゃイタズラしちゃうぞ?」
柔らかなほっぺたを両手で包み込み、甘いあまい唇に噛み付いた。
ハッピーハロウィン!
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