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愛は誰にも止められない
創を抱え立ち上がり壁に凭れさせて片脚で立たせると、反対側の足を上げさせ膝の裏から腕を差し込み抱きしめた。背中を傷付けないように、そっと、大事に。
腰の窪みを下からするすると指先で撫で上げると、びくりと震えて仰け反り、風呂場に甘い声を響かせる。突き出した胸元に吸い付いて、舌で転がしたり軽く歯を立ててみたり。その度に創の中が締まって、可愛く啼いてくれた。
「ふっああっ!やっ、けぇっ、それ、やだぁ…」
「嘘つけ、気持ちいだろ?」
浅いところを何度も擦って焦らす。もっとオレを求めて啼いてくれよ。
下からズンズンと突き上げる。ああ、やっぱ創の一番近くにいられるのは嬉しい。幸せ。
「創、ちゃんとオレの事見て」
「んんっ、あ、けえ…っ」
ぎゅっと閉じた瞳に映るオレを確認して、軽く唇を重ねた。すぐに離れてじっと見つめる。
中が締まってキツい。創の息がだんだんと早くなってきた。その喘ぎ声の合間にもオレの名前を呼んでくれる。
けど、それじゃ足りない。
「創、オレの目を見てイッて?」
「ひあっ⁉︎やあっ、だめっ!ぁ、んん……っ」
引き寄せた腰をぎゅっと抱きしめて、目の前にいる創を見つめる。潤んだ瞳からはぽろぽろと涙が零れ落ちて、快感に流されないようにと必死にオレにしがみついて名前を呼ぶ。
そんなところも可愛くて愛しくて。
「はあっ、創…愛してる。……イけよ」
「ああっ、ふ、あッンん…継っ、け、えぇ…っ!」
最後の最後までオレをその瞳に映して、その唇でオレの名前を呼んで、その腕で抱きしめてくれた。
可愛くて、素直で、可愛くて、愛しくて。
「ああもう、どんだけ好きなんだよオレ…」
この愛しさは、誰にも止められない。
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