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愛の飢えと体温の飢え
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「創、やって」
すぐにタオルとドライヤーを持って部屋に戻って来た継が、コードをコンセントに差し込んでベッドの淵に座る。その後で創が膝立ちになってタオルを受け取り、濡れた髪から丁寧に水分を吸い取らせた。
スイッチを入れて、髪を一房ずつ手に取りながら温風をあてていく。角度を変え、次第に全体が乾いていった。
「はい、いいよ」
「ん、サンキュ…もういい?」
振り返って創の胸元に擦り寄ると、そっと髪を撫でられる。創の指の間からさらりと落ちるそれに、優しく唇を寄せた。
ゆっくりと二人でベッドに沈み込み、じっと見下ろす継の瞳は、まるで何かに飢えているかのような雄の眼だった。創の手のひらが継の頬に添えられると、吸い込まれるように唇を貪る。
「ぅ、んん…っ」
「創…創の全部、ちょうだい」
全部。視線も、吐息も、思考も、体温も。全部ぜんぶ欲しい。
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